第256回健康教室開催報告
「認知症について」「介護老人保健施設グリーンライフにおけるリハビリの紹介」
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| 認知症について幅広い視点から講演を行ったボバース記念病院佐々木部長。 |
平成23年12月15日(木)13時30分から大道クリニック2階会議室において第256回健康教室を開催しました。
1部はボバース記念病院診療部長佐々木公望医師による「認知症」についての講演、2部は介護老人保健施設グリーンライフ療養サービス部科長の山中恵美作業療法士による「介護老人保健施設グリーンライフにおけるリハビリの紹介」をテーマにした講演を行いました。
1部のボバース記念病院・佐々木部長は、日本の高齢化の現状、認知症とは、診断のポイントや治療法、認知症と物忘れの判別法、日常生活の注意点など、認知症について幅広い視点から詳しく解説しました。
講演骨子は下記の通りです。
●認知症とは
- 認知症とは、脳の病変によって、記憶を含む複数の認知機能が後天的に低下し、社会生活に支障をきたすようになった状態をいう。
- 世界における認知症は、2010年は2,430万人で、年に460万人増加している。2020年には4,230万人になる予測である。
- 先進国では、65歳以上の人口の4.57%が認知症といわれている。日本では10%が認知症と報告されている。
- 認知症診断のポイントは、①介護者からの聞き取り(家庭で何が起こっているのか、いつからどのような症状があるか、困っていることは何か)初期症状が診断に有用。②うつ病やせん妄など認知症と紛らわしい状態を除外する。③治療可能な認知症(もどきの状態)を鑑別(甲状腺疾患・水頭症・硬膜下血腫・B12欠乏・薬物など)。有効な検査は血液生化学検査やMRIなどがある。
- 認知症を呈する疾患として、変性疾患(アルツハイマー型認知症など)・脳血管障害(脳血管性認知症)・感染症(脳炎など)・腫瘍(脳腫瘍)・中枢免疫疾患(神経ベーチェットなど)・外傷(慢性硬膜下血腫など)・髄液循環障害(正常圧水頭症)・内分泌障害(甲状腺機能低下症)・中毒(アルコール関連認知症)・栄養障害(ビタミン欠乏症)などがある。
●健康な高齢者の「加齢に伴うもの忘れ」と「認知症によるもの忘れ」の違い
- ①加齢:体験の一部を忘れる。認知症:体験全体を忘れる。
- ②加齢:記憶障害がみられる。認知症:記憶障害・判断障害・実行機能障害がある。
- ③加齢:もの忘れを自覚している。認知症:もの忘れの自覚に乏しい。
- ④加齢:探し物を努力して見つけようとする。認知症:誰かが盗ったという。
- ⑤加齢:見当識障害はみられない。認知症:見当識障害がみられる。
- ⑥加齢:作り話はみられない。認知症:作り話がしばしばみられる。
- ⑦加齢:日常生活に支障はない。認知症:日常生活に支障をきたす。
- ⑧加齢:きわめて徐々にしか進行しない。認知症:進行性である。 など
●認知症予防につながる、日常生活で簡単にできる留意点
- ①朝食をしっかり食べる。朝食抜きは一気に血糖が上がり、肥満の元となる。
- ②朝食はパンよりご飯にする。米は多糖類でエネルギーになるのに時間がかかる。
- ③納豆・オクラ・長芋などネバネバメニューを摂る。ねばねばに含まれるムチンは、糖質にからみ吸収を遅らせる。
- ④りんごは皮まで食べる。皮のすぐ下にあるポリフェノールを摂取するとよい。
- ⑤鮭を食べる。赤身に含まれるアスタキサンチンは活性酸素を除去する抗酸化作用がある。
- ⑥野菜を食べる。野菜の中に数千種類存在するファイトケミカルを摂取するとよい。特にブロッコリーに豊富。
- ⑦トマトに豊富に含れている真っ赤な色素リコピンの摂取に努める。
- ⑧にんじん・かぼちゃなどベーターカロチンが多く含む野菜を摂取する。ビタミンAに変わり、動脈硬化の改善・がんの予防に効果がある。
- ⑨しょうがを摂取する。ジンゲロールが体を温め、血行をよくする。
- その他にも、とうがらし・ウコン・果実ジュース・野菜ジュース・ビタミンE・エキストラバージンオイル・鶏の胸肉などを摂取するとよい。
- 1日に摂りたい水分量は体重の30分の1。カロリー制限は70歳以上の男性の場合は1日1,850キロカロリー、腹7〜8分目を心がけること。
- 食べる順番は食物繊維から先に、ごはんは最後に。
- 時間をかけて食べること。1回の食事には20分〜30分かけ、ひとくちに30回は噛むとよい。
- 粗食は老化を進めるため、バランスのとれた食事をきちんとする。たんぱく質や糖質、脂質のいずれも欠けてはいけない。
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| 豊富な資料を用意し、グリーンライフのサービス内容についてわかりやすく紹介した山中科長。 |
グリーンライフの山中科長は、介護老人保健施設グリーンライフが提供しているサービス内容や、リハビリテーションの基礎となっているボバースアプローチなどについて紹介しました。
デイケアの1日のスケジュール(下記参照)や、個別リハビリと集団(目的別)リハビリの違いについても写真を使ってわかりやすく説明しました。
グリーンライフのような老人介護保険施設を利用できる方、医療保険と介護保険の違いなどについて解説し、「グリーンライフに相談していただければ、詳しくお答えします」という言葉で講演を締めくくりました。
●デイケアの1日のスケジュール
| ① | 朝のお迎え(8:30〜10:00) |
| ② | 健康チェック |
| ③ | 朝の会・体操(10:00〜10:30) |
| ④ | リクレーション・リハビリテーション(10:30〜11:30) |
| ⑤ | 嚥下体操・食事(11:30〜12:30) |
| ⑥ | 休息時間(12:30〜13:30) |
| ⑦ | 入浴・リクレーション(13:30〜15:00) |
| ⑧ | おやつ後、頭の体操(15:00〜15:30) |
| ⑨ | 夕方の送り(15:30〜17:00) |