リハビリテーション部

リハビリテーション部

リハビリテーション部は、乳児から高齢者まで生涯にわたり、ボバース概念*に基づいた全人的および包括的なアプローチを提供しております。
患者さんの個別性を重視し、ぞれぞれの目標を設定して、潜在能力を引き出す個別治療を行っています。また、ご家族や関係する方々とともに社会生活を快適に過ごせるように、必要な福祉機器や日常活動の援助を検討しております。
このようなサービスを継続していくために、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など多くのセラピストを教育し、ともに成長していく職場環境を作り上げることに努めます。

*ボバース概念:1950年代にイギリスのボバース夫妻が提唱した中枢神経障害に対する総合的な評価・治療体系。当時は革新的だった個別治療、全人的なかかわり、神経科学を基盤とした理論などが特徴で、現代の神経リハビリテーションの基礎の一部を成している。近年「効果がない」とされている「ボバース法」は、1980年代に行われていた一部の技術を指しており、現代の介入方法とは全く異なるもの。


リハビリテーション部 部長
立松 さゆり

理学療法 physical therapy (PT)

理学療法では基本的な動作や移動に関する援助を行っています。乳幼児期には、座る・立つ・歩くなどいろいろな基本な運動や日常生活活動において潜在能力が発揮できる方法を援助していきます。家庭での療育や必要な器具を作成もご家族と一緒に検討していきます。学童期には、学校生活の中で学校の先生方と一緒に適切な環境設定や移動手段や自主練習を身体の発達を考慮して検討していきます。青年期には、社会生活の環境に合わせた移動手段や体のメンテナンスをご本人や職場の方々と検討します。老年期には、機能低下・二次障害の増悪など身体の変化に対して機能を発揮しやすい環境設定や介助方法を個々の生活に応じて検討していきます。

作業療法 occupational therapy(OT)

作業療法では遊びや作業場面を通じて日常生活動作に関する援助を行っています。乳幼児期には、抱っこ・遊び・日常生活活動において、楽しく身の回りのできることを増やすための援助を行います。家庭での療育の方法をお伝えし、必要な器具の作成をご家族と一緒に検討していきます。学童期には、学校生活の中で学校の先生方と一緒に適切な学習課題・環境設定や自助具の作成や自主練習を認知機能の発達を考慮して検討していきます。青年期には、社会生活の環境に合わせた福祉機器の導入や日常生活活動の方法をご本人や職場の方々と検討します。老年期には、機能低下・介助量の増大など日常生活の変化に対してご本人も介助者も援助しやすい方法を個々の生活に合わせて検討していきます。

言語聴覚療法 speech-language-hearing therapy (ST)

言語聴覚療法では食べることコミュニケーションに関する援助を行っています。乳幼児期には、食べることの発達や前言語期からのコミュニケーションの援助を行います。家庭での療育の方法をお伝えし、必要な器具をお勧めしご家族と一緒に検討していきます。学童期には、心身の発達、変化に伴い食事の方法やコミュニケーションの方法の再設定を行います。ご家族や学校の先生と一緒に適切な食事やコミュニケーションの方法を考え、学習課題や自主練習を提案し、それらが実現しやすい環境の設定を行います。青年期には、学校、施設、職場など社会的な環境の広がりの中で見られるコミュニケーションの問題や食事の問題に対処します。コミュニケーション機器の導入や食事の方法をご本人や職場の方々と検討します。老年期には、呼吸や食事の変化に対して、無理なく安全に行える方法を個々の生活に合わせて検討していきます。

 

学会業績

大道会グループ職員は、数々の学会および研修会で講師や発表者を務めています。

詳細はこちらをご覧ください。(大道会の総合サイトに移動します)

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