ステントグラフト治療機器 TAMBE(タンビ)
TAMBE(タンビ)とはどのような治療機器ですか?
TAMBE(正式名称:ゴア® エクスクルーダー® 胸腹部大動脈ブランチ型ステントグラフトシステム)は、カテーテル(細い管)を使って血管の内部から大動脈瘤を治療する「ステントグラフト」と呼ばれる人工血管の一種です。
TAMBEを用いた治療が対象となる病気
- 胸腹部大動脈瘤 (胸からお腹にかけての範囲にできた大動脈瘤)
- 傍腎動脈腹部大動脈瘤 (腎臓などの内臓へ向かう血管のすぐそばにできた大動脈瘤)
これらの場所には、胃、腸、肝臓、腎臓などの「生きていくために重要な内臓」へ血液を送るための血管が枝分かれしています。
TAMBEの特長
TAMBEはこの枝分かれした血管(腹部分枝血管)への血流を確保しながら、大動脈瘤の破裂を防ぐことができるよう特別に設計された「枝(ブランチ)付き」のステントグラフトです。米国と日本の両方で承認された、初のブランチ型製品となります。
TAMBEを用いた治療には、高度な技術と設備が必要なため、専門の教育プログラムを修了した医師がいる限られた医療機関で行われおり、森之宮病院はその1つです。

TAMBEの3つの大きなメリット
① 体への負担が少ない(低侵襲・完全血管内治療)
これまで、胸腹部や傍腎動脈腹部大動脈瘤を治すには、胸やお腹を大きく切り開く外科手術が一般的でした。TAMBEは脚の付け根の血管などからカテーテルを通して挿入するため、胸やお腹を大きく開く必要がなく、手術後の痛みも少なく、回復が早いというメリットがあります。
② 内臓への大切な血流をしっかり守る
人工血管の本体には、内臓の血管につなぐための「4つの接続口(ポータル)」が備わっています。ここにさらに細いステントグラフトをつなぎ合わせることで、大動脈瘤への血流を遮断しつつ、胃や腸、腎臓などの重要な臓器へは安全に血液を流し続けることができます。
③ 待ち時間が少なく、すぐに治療が始められる
これまではステントグラフトの作成や加工に時間がかかることがありましたが、TAMBEは「あらかじめ設計・用意されている規格品(off-the-shelf)」であるため、必要なタイミングで速やかに治療を開始することができます。
どのような患者さんが対象になりますか?
- 胸部から腹部にかけて、または腎臓の血管の近くに大動脈瘤があると診断された方
- ご高齢である、あるいは心臓や肺などに別の病気があり、従来の「胸やお腹を大きく開く外科手術」はリスクが高く難しいと言われた方
日本での治療実績と保険適用について
2025年10月、東京慈恵会医科大学附属病院(大木隆生教授ら)において、日本で初めてとなるTAMBEを用いた治療が成功しました。
そして、2025年12月1日より健康保険の適用(保険収載)となり、高額療養費制度などを利用して、一般的な保険診療と同じように経済的負担を抑えて治療を受けることが可能になっています。
森之宮病院では、2026年6月現在で5件実施しております。
よくあるご質問(Q&A)
Q. TAMBEの治療は誰でも受けられますか?
A. すべての患者さんに適応できるわけではありません。患者さんの血管の太さや形、こぶの位置などが、TAMBEを安全に留置できる条件(解剖学的要件)を満たしているかを、CT検査などで専門医が詳しく調べる必要があります。
Q. 治療を受けたい場合、どうすればいいですか?
A. TAMBEを用いた治療は、高度な技術と設備が必要なため、専門の教育プログラムを修了した医師がいる限られた医療機関で行われます。
まずは現在かかりつけの主治医に「TAMBEなどのステントグラフト治療の適応はないか」をご相談いただくか、大動脈瘤の治療を専門とする「血管外科」や「心臓血管外科」を受診してください。
森之宮病院へのお問い合わせは、以下の問合せ先にお願いいたします。
お問い合わせ先
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